2000人の米欧人戦闘員
ISは、ネットを活用し貧富の差など社会に不満を持つ米欧の若者を戦闘員として巧みに勧誘し勢力を拡大している。米中央情報局(CIA)によると、全戦闘員の半数以上の約1万5000人が外国人で、国籍は80カ国にわたり、うち約2000人が米欧人だとみている。FBIのジェームス・コミー長官(53)は米CBSテレビで10人前後の米国人がシリアでISに加わったと明かした。約100人の米国人がテロ組織に参加しているとの分析もある。
米治安当局は自国民がISに合流し訓練などを受けた後、米国のパスポートを持って容易に帰国し、国内でテロを企てることを最も恐れている。このため、危険分子の取り締まりを強化しており、6日にはシカゴ連邦地検がISに参加しようとしていた19歳の男を逮捕したばかりだ。日本でも北海道大学の男子学生(26)がシリア渡航を企てた事件が発覚し衝撃が広がった。国連安全保障理事会は先月、各国に外国人戦闘員への処罰を義務づける決議を採択しており、若者を引き留めることが国際社会の急務の課題となっている。(SANKEI EXPRESS)