米航空宇宙局(NASA)が開発中の次世代宇宙船「オリオン」が、4日に初めての無人試験飛行に挑む。
NASAはオリオンを使って2020年代に小惑星、30年代に火星への有人飛行を構想しており、今回の試験を、地球の重力圏から離れた新たな領域に人類が踏み出すための第一歩と位置付ける。ただ財政難や政治状況から今後の計画には不透明な面も残る。
オリオン宇宙船は4人乗りの設計で、本体は直径約5メートルのカプセル型。打ち上げトラブル時にロケットから安全に離れるための脱出装置と、太陽電池パネルの電力や推進力を供給する円筒形の「サービスモジュール」が付く。
試験飛行は、オリオン本体の制御装置や耐熱材の機能を確かめるのが目的。既存の大型ロケット「デルタ4ヘビー」で、米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から人を乗せずに打ち上げる。地球を2周しながら高度5800キロまで上昇し、時速3万2000キロで大気圏に突入する。2200度の高熱に耐え、パラシュートを開いて太平洋に着水する。所要時間は4時間半を見込む。
NASAは、地球の周回軌道よりはるかに遠く、往復に年単位を要する火星への飛行に向け、アポロ計画に使ったサターン5ロケット並みに強力な新型ロケット「SLS」を開発している。