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「B級グルメ」世界遺産へ団結 ベルギー 言語圏対立乗り越え国民運動 (2/3ページ)

2014.12.8 00:00

首都ブリュッセルで人気のフリッツ(フライドポテト)店「メゾン・アントワーヌ」はいつも観光客や地元の客でにぎわっている。動物性油脂で2度揚げし、マヨネーズをつけるのが定番。フリッツが、思わぬ形で国家の一体感を高める役割を担うことになった=2014年12月4日、ベルギー(ロイター)

首都ブリュッセルで人気のフリッツ(フライドポテト)店「メゾン・アントワーヌ」はいつも観光客や地元の客でにぎわっている。動物性油脂で2度揚げし、マヨネーズをつけるのが定番。フリッツが、思わぬ形で国家の一体感を高める役割を担うことになった=2014年12月4日、ベルギー(ロイター)【拡大】

  • ベルギー・首都ブリュッセル

 言語圏別に3つの共同体を形成するとともに、(1)フランデレン地域(2)ドイツ語圏も含めたワロン地域(3)フランス語とオランダ語が併用されているブリュッセル首都圏-の3地域がそれぞれに自治政府を有する立憲君主制連邦国家の形態になっている。

 連邦政府の権限は予算、外交、防衛などに制限され、共同体、地域間の政治的・経済的対立は日常茶飯事で、4年前の下院選挙後には連立交渉が難航し、540日も政府不在という異常事態に陥ったこともある。

 今回、フライドポテトを世界遺産に登録しようという機運が高まったのは、今年夏、フランデレン地域でフライドポテトが「国民的文化」と認定されたことがきっかけだった。そして、フランデレン地域の呼びかけに応じて、フランス語圏やドイツ語圏の共同体も来年、同様の認定を行うと約束。さらにとんとん拍子で話が進み、連邦政府の「世界遺産登録申請」宣言へとつながった。

 「発祥国」の自負

 ベルギーではフライドポテトはフリッツと呼ばれ、その専門店(フリットコット)は全土で約5000店(移動式の屋台も含む)もあり、この数は人口比率でいうと米国にあるマクドナルドのほぼ10倍という。

ベルギー フライドポテトの発祥国と自負

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