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寒さで褐色脂肪のFGF21を活性化 大和田潔 (1/2ページ)

2014.12.15 12:00

秋葉原駅クリニック院長、大和田潔さん。診療と執筆で多忙な毎日だが、ランニングと水泳を欠かさない。「体が軽くなれば動くのが楽しくなる。運動をすれば気持ちも前向きになる」=2014年9月2日(塩塚夢撮影)

秋葉原駅クリニック院長、大和田潔さん。診療と執筆で多忙な毎日だが、ランニングと水泳を欠かさない。「体が軽くなれば動くのが楽しくなる。運動をすれば気持ちも前向きになる」=2014年9月2日(塩塚夢撮影)【拡大】

 【青信号で今週も】

 今回は、寒さの中で運動する意義を少し専門的にお話ししようと思います。人には体温を保つために、衣服や暖房器具を整える「行動性体温調節」と、体に備わった働きを駆使する「自律性体温調節」があることを前回お伝えいたしました。「ブルブルするぐらい寒かった」というフレーズがよく使われます。体温を作るために筋肉がブルブル震えるのも自律性体温調節の一つです。

 人間には、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞という2種類の脂肪細胞があります。脂肪細胞には、エネルギーが脂肪の形でコンパクトに貯蔵されています。褐色細胞には、脱共役(だつきょうやく)タンパク1(Uncoupling protein1:UCP1)が存在します。人体の中で、UCP1が存在するのは褐色脂肪細胞だけです。

 細胞の中には、ミトコンドリアというエネルギーを生み出す細胞内小器官という場所があります。ミトコンドリアにも、細胞核とは独立したDNAが存在しています。かつては違う生き物だった原始の生き物が、いつの間にか一緒に暮らすようになったのが私たちの細胞の祖先といわれています。

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