地下鉄は直近の15番街駅で停車、車内には南東ペンシルベニア交通警察の巡査部長のダニエル・キャバンさんとダレル・ジェームズさんが駆けつけた。2人は女性を運び出そうとしたが、すでに胎児の体の一部が出かかっており、搬出は困難と判断。
救急医療隊が到着するのを祈るような気持ちで待ちわびながらも、自分たちで胎児を取り出そうと腹をくくった。ジェームズさんは以前、妻の出産に立ち会ったことがあり、その時のことを思い出しながら、2人で力を合わせて処置に当たったという。
「予期せぬプレゼント」
ベビーの誕生は救急医療隊が着く前の午後5時53分。キャバンさんは父親とみられる男性が脱いで差し出したセーターに赤ちゃんをくるみ、抱き抱えて車外に出た。キャバンさんは「クリスマス休暇中に生まれたこの赤ちゃんは、まさに神の恵みだ。クリスマスプレゼントの箱はもう前の日に開けてしまっていたが、予期せぬプレゼントとまた出会えるとはハッピーだ」とコメント。ジェームズさんも「早く救急隊員が来てくれること祈っていた。うれしい驚きだった」と興奮気味に話した。