スリランカの中心都市コロンボで、就任宣誓を行うマイトリパラ・シリセナ新大統領(中央)。公約通り、前政権時代の中国頼みの姿勢から脱却できるか、注目される=2015年1月9日(ロイター)【拡大】
シリセナ大統領の内政面での手腕が問われる一方、外交面では対中姿勢に注目が集まっている。
海洋交通の要衝であるスリランカ南部は、中国の支援で建設された港や国際空港がすでに完成している。これに加えて、中国の習近平国家主席(61)は昨年9月のスリランカ訪問時に、新たな開発計画を約束。習氏の訪問前には、スリランカのコロンボ港に中国軍艦船が寄港し、両国関係の緊密ぶりを対外的にアピールした。
米国に思わぬチャンス
1月14日付の米紙ワシントン・ポストの社説は、ラジャパクサ氏と中国の関係を「ラジャパクサ氏が人権侵害の批判にさらされると中国に頼り、人権侵害を全く意に介さない中国は、この機に乗じて影響力拡大を図った」と解説する。