追悼式典に合わせ、アウシュビッツ強制収容所跡を訪れた元収容者ら。当時の囚人服と同じ水色と白の縞模様の布切れを身につけ、「働けば自由になる」と書かれた看板の下を歩いた=2015年1月27日、ポーランド・オシフィエンチム(ロイター)【拡大】
≪被害者から証人に 語り継ぐ体験≫
ナチス・ドイツによるホロコーストの舞台となったアウシュビッツ強制収容所の解放から70年が過ぎた。過酷な境遇を生き抜いたユダヤ人の生存者は、高齢化した今も当時の体験を語り続けている。仏連続テロ事件など、欧州に再び広がりかねない「反ユダヤ的」な空気に不安を抱きつつ、二度と悲惨な歴史が繰り返されることがないよう、次世代の若者に向けて言葉を紡いでいる。
80~90代の生存者
「あなたは生き残り、ここで起きたことを伝えて」
生存者の女性(91)が今月、ドイツ北西部ボームテの高校で、別れ際に母親が語った最後の言葉を生徒に伝えた。その言葉を女性は、いまでも鮮明に覚えているという。
地元紙によると、女性は母親と一緒に収容所に送られたが、途中で別の収容所に移され、母親と生き別れになった。その後、母親の死を知らされた。