鎮被告は2005年末に香港の居住権を得た後、ビジネスや観光名目で訪台を繰り返し、台湾の現役・退役軍人に接近。旅行や食事、最高1万ドル(約117万円)の現金の提供などを持ちかけ、中国の情報機関のメンバーとなるよう働きかけていたという。
選挙資金も拠出か
蘋果(りんご)日報(電子版)によると、起訴された台湾の退役中佐は、かつて空軍軍官(士官)学校で訓練機の教官を務めていた際の人脈を悪用し、仏ダッソー社製戦闘機ミラージュ2000や地対空誘導弾パトリオットなどに関する機密資料を中国側に渡していたとされる。
自由時報によると、鎮被告は軍関係者を無料で東南アジアや韓国、日本への旅行に招待。第三国の現地で中国の情報機関関係者と食事を共にさせ、機密情報を探っていたという。日本を舞台に中国側がスパイ工作を展開していた可能性も否定できない。
さらに台湾の退役陸軍少将は、昨年11月の統一地方選で、中国福建省アモイまで十数キロと極めて近い金門県の県長選に出馬。落選したものの候補者10人のうち3番目の得票数だった。当選していれば中国側に多大な便宜を図っていたとみられ、検察は選挙資金が中国側から拠出されていなかったか捜査している。