アップル退社後に起業
ファデル氏は10年5月にアップルを退社し、米でベンチャー企業「ネスト」を設立。11年10月、学習機能を駆使して家庭の光熱費を自動的に節約する画期的なサーモスタットを発売し、注目を浴びた。グーグルはファデル氏の才能とこの企業の将来性に着目し、昨年1月、32億ドル(約3800億円)で買収して、傘下に置いた。
現実世界とネットの仮想世界を融合する未来の機器といわれたグーグルグラスは13年5月、米で技術者向けに1500ドル(約17万8700円)で発売され、その1年後、米英では一般消費者も購入できるようになった。
しかし、価格の高さやプライバシー侵害問題などが次々露呈。米では着用者が「グラスホールズ(眼鏡バカ)」と嘲笑された。グーグルは、こうした悪いイメージの払拭には白紙の状態から再開発を行うしかないと判断したようだ。