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渦巻く闇から浮かび上がる愛の形 宮藤官九郎、麻生久美子 舞台「結びの庭」 (2/3ページ)

2015.3.3 15:50

「宮藤さんはいい意味で軽さがある」「麻生さんは自由にやっている」と笑い合う宮藤官九郎さん(右)と麻生久美子さん=2015年3月12日午後、東京都世田谷区(宮崎裕士撮影)

「宮藤さんはいい意味で軽さがある」「麻生さんは自由にやっている」と笑い合う宮藤官九郎さん(右)と麻生久美子さん=2015年3月12日午後、東京都世田谷区(宮崎裕士撮影)【拡大】

 宮藤は「いまどき『奥さんがすごく好き』というドラマは、そうそうない。岩松さんの書く話は複雑で、思っていることを言わないまま、裏側にあるものが見えたりする。それが一回りするとシンプルな夫婦愛に行きつく印象」とみる。

 麻生は「本当の私は令嬢のイメージとは真逆です(笑)。渦巻いている闇が途切れないよう、ミステリアスに感情をつないでいくのが大事と思う。2人の関係が切なくて泣きそうになる」としみじみ話す。

 売れっ子としての悩みも

 宮藤はNHK「あまちゃん」をはじめ、脚本家として多くのヒット作を持つが、所属する劇団の「大人計画」の舞台に出演するなど俳優としても積極的に活躍。主演は2011年12月に東京で上演された岩松作・演出の舞台「アイドル、かくの如し」以来となる。「前回は芸能プロダクションの社長で今回はいわば『上流階級』の人。僕がやるという違和感、ミスマッチから何かが生まれる」と笑う。

 とはいえ、売れっ子作家としての悩みも深い。「舞台の本番中に、次のドラマの脚本を書かなくてはならないこともある。周囲は年中、芝居をしている俳優さんたちでなかなか追いつけない。稽古中は『俺、何やってんのかな』と思うとつらい。初日までに、踏ん切りをつけて自分の居場所を見つける。見つからないこともあるけど」と苦笑い。今回の舞台で作・演出に出演もこなす岩松を「人間として先輩と思っている」という。

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