大学生になって少しはお金の自由が利くようになったが、そのころにはもうTMは活動を終了していて、メンバーの小室哲哉氏はヒットメーカーになっていた。その後、TMは再始動と休止を繰り返していたらしいが、忙しかったこともあり、興味を失ったまま十数年。再び、小室氏の名前に触れたのは、皮肉にも「時代の寵児(ちょうじ)」が逮捕され、有罪判決を受けたニュースであった。かつてのヒーローを自分の勤める新聞社の紙面で見るというのは不思議な体験だが、もし記者として小室氏を取材する機会があったら、音楽の話を伝えたいものだなと思ったのを覚えている。
そして、今年。NHKの番組で久々にTMの姿を見た私は早速、CDを買い、ライブのチケットを買い(大人って、すばらしい)、先日初めてナマのTMを鑑賞してきた。なんと、大学の先輩が同じ会場に向かっていたことをツイッターで発見し、ライブ後に再会するというおまけ付きだ。
初めて見たTMのステージは、演奏良し歌良し演出良し。10代の私はこういうもの全てにあこがれたな、と感傷も。メンバーも還暦近くなってきたが、ヒーローは今も格好良かった。何よりこのニュースを今、記者として伝えられるのがうれしい。(道丸摩耶/SANKEI EXPRESS)