男子100メートル準決勝で力走する桐生祥秀(きりゅう・よしひで、中央)。決勝は棄権した=2015年5月15日、神奈川県横浜市港北区の日産スタジアム(共同)【拡大】
陸上の関東学生対校選手権第2日は15日、横浜市の日産スタジアムで行われ、男子100メートルで日本人初の9秒台突入が期待される桐生祥秀(きりゅう・よしひで、19)=東洋大2年=は左太もも裏の張りのため決勝を棄権し、2連覇はならなかった。10秒37で2組1着となったこの日の準決勝でけいれんし、大事を取った。ケンブリッジ飛鳥(日大)が10秒33で初優勝した。
100メートル準決勝、桐生はフィニッシュ直前に大きくスピードを落とした。スタンドで見守った土江寛裕(つちえ・ひろやす)コーチは「スタートは良かったけど、次のギアに入っていない」と少し首をかしげていた。その後、中間疾走に移行する局面で左太もも裏をつっていたことが判明。棄権を決めた。土江コーチは「出場した場合、10本走って1本けがをするかどうかという程度だったが、桐生はスイッチが入ると120、130%の力が出てしまう。そうなると足が耐えきれるかという心配があった」と説明。桐生は「これでまた国内大会はダメだって言われちゃいますね」と苦笑いした。(SANKEI EXPRESS)