ただ、1年以上のブランクを考えると、道のりは平坦(へいたん)ではない。横浜市内で取材に応じた佐藤コーチは「いろんなことをこの1年間で見聞し、随分大人になった」と浅田の精神面の成長を感じているが、「以前のような状態に戻すには、半年はかかる」との見通しを示した。その上で「慎重に進めたい。まず(年末の)全日本選手権に焦点を合わせていくのが常套(じょうとう)だと考えている」と語った。
27歳で迎える平昌五輪については「今の時点では考えられない」という浅田。本当の勝負はここから始まる。(SANKEI EXPRESS)
■あさだ・まお 小学校5年で全種類の3回転、6年でトリプルアクセル(3回転半)が跳べるようになり、ジャンプの天才と言われた。15歳だった2005年グランプリ・ファイナルで初出場優勝。06年トリノ冬季五輪は年齢制限で出場できなかったが、10年バンクーバー五輪で銀メダル。14年ソチ五輪は6位。世界選手権を08年、10年、14年に制し、全日本選手権は6度優勝。愛知・中京大中京高から中京大に進み、3月に卒業。名古屋市出身。