テイラー・スウィフト(中央)の歌う全18曲に2日間で計10万4000人が歓喜した=2015年5月5日、東京都文京区の東京ドーム。(Jun_Satoさん撮影/LP5/Getty_Images_for_TS)【拡大】
傘やダンサーの衣装がブラックライトのように光ったり、シルエットを生かしたステージングなど、ミュージカルを想起させる見せ場が多い。中盤では花道がはしごのように迫り上がって2、3階席の人まで見やすい高さにまでテイラーが上昇。原点であるアコースティックギターの弾き語りを披露した後は、一人一人に話し掛けるように恋愛や友情、孤独や挫折について語る場面も。親近感が増したところで、鍵盤を弾きながら名曲「ラヴ・ストーリー」を大歓声の中で歌い上げた。
大人の女性意識して
一番の変化はフィドル奏者を同行せず、カントリー色を一掃したことだろう。また終盤にはファンタジー感あふれる演出もあったが、夢見心地のお年頃を卒業し、洗練された大人の女性を意識したステージ構成が際立った。エレクトロポップの「スタイル」や「バッド・ブラッド」を、12人の男性ダンサーを率いながら白のスパンコールのミニドレスや黒のボンデージ風スーツで歌うのを見ているうちに、打たれ強いアーティストとしてのたくましさを含め、マドンナに次ぐ男気を感じてしまったほどだ。