7R、攻める田中恒成(こうせい、左)=2015年5月30日、愛知県小牧市のパークアリーナ小牧(森田達也撮影)【拡大】
畑中会長、そして田中自身が「頭を使えるボクサー」と表現する。試合の中で得た情報を生かす能力にたけているのだ。中盤、相手得意の接近戦に持ち込まれ足が止まりかけたが「力も打たれ強さも予想どおり」と分析すると、再び自分のスタイルへ。冷静な戦術眼で最後まで的確にポイントを積み重ねた。
記録への関心に初の世界戦の重圧。さらには減量の苦しさも重なり「押しつぶされそうにもなった」と明かす。それでも「勝たなきゃいけない試合」と言い聞かせて乗り越えた。一皮むけた新王者。「課題もたくさん見えた」と語る姿は、さらなる飛躍を予感させた。(SANKEI EXPRESS)