そんな豪華なセットよりも目を引いたのは出演者の衣装だ。波瑠さんと、あさの姉役の宮崎あおいさんが着ていたのは、鮮やかなお引きづり。かつて、着付けにはまっていた私にとって、着てみたいし着付けてみたい着物だ。女性陣の衣装に比べ、地味に見える男物の着物も、しっとりと光沢があり品のよさが見て取れ、なんともテンションがあがった。
宮崎さんといえば、第13代将軍、徳川家定の御台所の生涯を描いた大河ドラマ「篤姫(あつひめ)」での装いが話題になった。本人は「久しぶりの裾引きの着物。やっぱり所作が難しい。どういう格の家の人間か大切に演じたい」と控えめに話していたが、リハーサルの合間にセット内を歩いて、裾さばきを確認するしぐさは、言葉とは裏腹に優雅な所作の健在ぶりを印象づけた。
こんなことを書いているさなかに、早くも「あさが来た」の次のドラマ「とと姉ちゃん」の制作発表が行われた。父親代わりのヒロインを中心に、激動の昭和を駆け抜ける家族の姿を描くという。朝ドラは何かと話題が尽きない。(佐々木詩/SANKEI EXPRESS)