又吉直樹さんの芥川賞受賞の瞬間をこの目でみようと私も記者会見場へ行ってました。着いたのは18時半過ぎ。会場にはすでに金びょうぶが設置され、最後尾にはカメラの砲列。記者席にはまだ余裕がありました。会見の取材は芸能系スポーツ系ともにいろいろ行きましたが文芸系は初めて。会場の雰囲気が違います。何が違うって、本を読んでいる記者ばかり。
発表前の静けさは図書館に雰囲気が似てると感じました。空気が一変するのは、7時24分、女性が受賞作をホワイトバードに張り出したときからでした。「火花」の文字に歓声があがります。唐突にざわつきはじめる会場。より前で席を取ろうと立ちあがる記者に後ろのカメラマンたちが「おい、そんなところにいられたら映らねぇじゃねぇか」と怒号がとびます。文化系を体育会系が脅す構図がここにもありました。
いよいよ芸能系の記者も増えはじめ、席が足りなくなり、あわてて立ち見席をつくろうと「左から3列の椅子を撤去します」と運営側が伝えるも、当然席を押さえていた記者たちからは文句がでて殺気立つ会場。