環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)関係閣僚会議であいさつする安倍晋三(しんぞう)首相。右は甘利明(あまり・あきら)TPP相=2015年7月24日、首相官邸(共同)【拡大】
カナダは10月の総選挙で、与党の劣勢が伝えられる。国民の不安が根強いTPP交渉で合意すれば、政権交代につながりかねないと危ぶむ。ファスト国際貿易相の広報担当者は「交渉は進めるが、重要品目は守る」と依然慎重な構えだ。
ニュージーランドのグローサー貿易相も「乳製品をめぐる交渉状況には満足できない。より良い条件にならなければサインしない」と強調する。
生産量の95%を輸出している乳製品は「自国経済の背骨」(ジョイス経済開発相)。隣国オーストラリアとの競争が激しい中、TPPでの関税撤廃を求めている。
「合意の期限は国によってそれぞれ考えがある」。TPPでの国有企業改革に抵抗するマレーシアのムスタパ貿易産業相も、日米と一線を画す。マレーシアは、人口の7割近くを占めるマレー系住民を優先的に雇用し、マレー系企業も公共事業で優遇する政策を重視。市場開放にさらされる国有企業の例外を多く残そうと懸命だ。