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【クレモンティーヌのパリ便り】移民・難民問題とそれぞれのお国事情 (2/4ページ)

2015.9.16 06:40

フランス国内に到着してボランティア団体メンバーのヒアリングに答える難民の家族。フランス国内も受け入れをめぐり、意見が2つに割れている=2015年9月9日、フランス・首都パリ近郊(ロイター)

フランス国内に到着してボランティア団体メンバーのヒアリングに答える難民の家族。フランス国内も受け入れをめぐり、意見が2つに割れている=2015年9月9日、フランス・首都パリ近郊(ロイター)【拡大】

  • 【クレモンティーヌのパリ便り】フランス人アーティスト、クレモンティーヌさん(提供写真)

 一方、近年のイスラム過激派の反人道的な動きに対する恐怖は受け入れに消極的な要素になっています。さらに、フランス国内は2015年の第1四半期の失業率が10.3%で、とくに若者の失業率が高く、自国経済の立て直しを第一とすべきで、移民・難民の受け入れに消極的な意見があるのも事実です。

 私自身は、おそらく子供を持つ多くのフランス人と同じように、「人命第一」と考え、可能な限りの受け入れを支持します。しかし、子供たちの未来すら危ういこの国に、多くの移民・難民を受け入れる余裕があるのか疑問でもあります。

 ドイツが抱える問題

 つい最近、ドイツ人の友人と「難民問題」について話をする機会がありました。彼女の意見は、ニュースで報じられているように、多くのドイツ人が自分たちの国は移民・難民を受け入れなくてはいけない歴史があると感じていると言っていました。

 そしてもう一つ、出生率の低さにドイツ人が抱いている「国の存続に対する危機感」も口にしていました。

歴史も事情も違うEU加盟国が初めて直面した大きな課題

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