8月末に中東某国からやってきた筆者の友人で、インテリジェンス機関の元幹部の話を8月29日付に続き紹介する。
イランと米英仏露中独6カ国との間で6月に合意したイランの核開発問題に関する枠組みについて、この友人は、「米国のオバマ大統領が礼賛するほど素晴らしいものでもなければ、イスラエルのネタニヤフ首相が弾劾するほどひどいものでもない。これでイランの核開発を一定期間、先送りすることには成功した。過去十数年で、西側諸国がイランとの穏当な合意を結ぶことができた政治的意義を過小評価してはならない」と述べていた。
核保有、イラン国民の総意
筆者も近未来にイランが核保有するということを前提に国際政治の構造変化を見なくてはならないと考える。友人は、イランが民主主義国であるが故に事態はより面倒であるという見方を示していた。