参院平和安全法制特別委員会で可決された安保法案。鴻池祥肇(こうのいけ・よしただ)委員長に詰め寄る野党議員ら=2015年9月17日午後、国会・参院第1委員会室(斎藤良雄撮影)【拡大】
問責など抵抗の構え
与党は、参院本会議に安保関連法案を緊急上程して成立を図る。参院議院運営委員会は17日夕の理事会で、法案を採決する本会議を開くことを決めたため、民主党は中川雅治議運委員長の解任決議案を提出したが否決された。
また、民主党など野党5党は17日夜、衆参両院の国対委員長会談を開催し、安保関連法案の成立阻止を確認。衆院に内閣不信任案、参院に首相らの問責決議案などを提出する構えだ。
民主党の枝野幸男(ゆきお)幹事長はこの日午後、国会内で記者団に「到底許されない暴挙だ。成立阻止に向けて努力を重ねる」と強調した。
安保関連法案は自衛隊法や武力攻撃事態法など10本の改正案を一括した「平和安全法制整備法案」と他国軍の後方支援を随時可能にする新法「国際平和支援法案」の2本。米国など「密接な関係にある他国」に対する武力攻撃が発生した場合に「存立危機事態」と認定されれば、集団的自衛権の行使を可能にする。