2日目の全体会合を終え、記者団に対応する甘利明(あまり・あきら)TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)相(右)とマイケル・フロマン米通商代表=2015年10月1日、米ジョージア州アトランタ(共同)【拡大】
≪残る新薬と乳製品 米の譲歩不可欠≫
TPP交渉に光明が見え始めた。自動車の関税撤廃の前提となる部品調達比率の対立が決着に向かい、残る難題は新薬データ保護期間と乳製品の扱いに絞られてきた。交渉参加12カ国の閣僚会合は異例の延長戦で最終的な着地点を探るが、大筋合意には2つの難題に絡む米国の譲歩が不可欠となる。
フロマン氏も意欲
「状況は厳しいけれど、希望は見えてきた。ですから1日延長して合意に向けて全力を傾けていく」。甘利明TPP担当相は1日の閣僚会合の終了直後に米通商代表部(USTR)のマイケル・フロマン代表(53)と肩を並べて記者団の取材に応じ、久しぶりに明るい表情を見せた。フロマン氏も「全閣僚が非常に困難な問題に現実的な解決策を見つけるため、全力で取り組んでいる」と大筋合意への意欲を強調した。
カナダの総選挙が19日に迫る中、今回の閣僚会合を逃せばTPP交渉は長期停滞を迫られる公算が大きい。こうした危機感が、自動車の部品調達率をめぐる協議に関係する日本、米国、カナダ、メキシコの背中を押し、互いに歩み寄った。
しかし、残された新薬データの保護期間や乳製品の扱いでも双方の溝を埋められるかは予断を許さない状況だ。