十回、高橋由伸(よしのぶ)にサヨナラ押し出し四球を与える阪神・高宮和也投手=2015年10月10日、東京都文京区の東京ドーム(春名中撮影)【拡大】
本来であれば呉昇桓の登板も考えられる2-2の九回は、安藤優也(37)がマウンドへ。この回はしのいだものの、十回に先頭の坂本勇人(はやと、26)を四球で出塁させたところで高宮にスイッチした。阿部慎之助(36)を三ゴロに仕留めたが、長野久義(30)を敬遠気味に歩かせ、亀井義行(33)にも四球。1死満塁から最後も代打の高橋由に見極められ「腹をくくっていったが、外れてしまった」とうなだれた。
呉昇桓がいないことは分かっていただけに、先行できなかった打撃陣の責任も大きい。シーズン中に何度も苦しめられてきたマイルズ・マイコラス(27)に、六回まで好機を生かせず無得点。七回に何とか追い付いたが、監督が「しのぎながら何とか勝ち越したかった」と言うように、決定打に欠けた。自身の退任も発表されている指揮官は後がない状況となり「総力戦? もちろん。そういうつもりでいきます」と、最後のもう一踏ん張りを期した。(SANKEI EXPRESS)