企画当初は疑心暗鬼
「コラボレーション企画のお話を聞いたとき、『大丈夫かな…』とは思いました。僕の中ではデビルマンは人間外の極大な存在なんです。人間大の大きさでしかないサイボーグ009とまともに戦ったら、009が(加速装置を駆使して)圧倒的なスピードで動けるとしても、やはりデビルマンがそれを上回る力強さで圧倒してしまうのではないか…。しかもあっという間にやっつけてしまったらどうしようか…。いろいろと疑問が頭に浮かんだわけです」。永井はジョークを交えながら疑心暗鬼だったコラボレーション企画の滑り出しを振り返った。
だが、完成作はいい意味で期待を大きく裏切るものとなったようだ。「そもそも作者が違えば、同じヒーローを描いても、正義に対する考え方はまるで違います。今回のコラボレーションでは、その辺りについても、うまくかみ合うのだろうかと懸念していたのですが、かえって両者のキャラクターの個性を際立たせ、躍動感を与える結果をもたらしました。デビルマンの凶悪さ、つまり、ワルだけど、強いヒーロー像がサイボーグ009と対置させることではっきりと出た。逆に009が平和のために真摯(しんし)に戦う姿勢も際立ってしまう。水と油の関係なんですが、プラスの結果になっているんですよね」