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【野口裕之の軍事情勢】9・11の予兆を米CIAに通報できる凄腕・仏諜報機関がついていけぬテロリストの進化 (2/5ページ)

2015.11.23 06:00

11月19日、首都パリのアンバリッド(廃兵院)での閲兵式に出席したフランソワ・オランド仏大統領。同時多発テロ発生を受け、「戦争状態」を宣言したオランド氏だが、テロの“進化速度”に民主主義国家の諜報機関と法律がついていくのは容易ではない=2015年、フランス(ロイター)

11月19日、首都パリのアンバリッド(廃兵院)での閲兵式に出席したフランソワ・オランド仏大統領。同時多発テロ発生を受け、「戦争状態」を宣言したオランド氏だが、テロの“進化速度”に民主主義国家の諜報機関と法律がついていくのは容易ではない=2015年、フランス(ロイター)【拡大】

 仏諜報機関も同種の悩みを抱えながら、国内外でエージェント育成を手掛ける。例えば…

 《仏国防省対外安全保障総局=DGSE》は2000年、ウサマ・ビンラーディン(1957~2011年)がアフガニスタンでロシア・チェチェン共和国のイスラム過激派と米仏独航空会社数社の旅客機乗っ取りを謀議した事実を掌握。最終的にユナイテッド/アメリカン両社に的を絞る。情報源は、イスラム武装勢力タリバンと交戦中のアフガン軍閥が、ビンラーディン率いるアルカーイダに潜り込ませた間諜だったが、DGSE自体も、欧州でリクルートしたイスラム教徒を「聖戦士志願者」として、アルカーイダ訓練キャンプに送っていた。DGSEはCIA(米中央情報局)に通報したが、なぜか食いつかなかった。8カ月後、両航空会社機はニューヨークの世界貿易センターや米国防総省に突っ込む。

 パリ同時多発テロでも、各機関は発生後3日もたたぬ内に、国内過激派拠点など168カ所を一斉捜索し、武器を押収するとともに23人を逮捕。主犯ら一味が潜伏していたアジトも急襲した。当然ではあるが、要注意人物に常続的監視を行っていた証左でもある。

あまりに厳しい証拠基準

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