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【野口裕之の軍事情勢】技術情報窃取で「立志伝」を書く韓国 史上最大の窃盗事件主犯なのに被害者に協力を申し出る中国 (1/5ページ)

2015.10.12 06:00

韓国の現代財閥創業者、鄭周永氏。1970年代、不法もいとわない強引な手法で日本から技術を盗むことに奮闘した立志伝中の経済人だ=1998年11月、韓国北東部の東海港(共同)

韓国の現代財閥創業者、鄭周永氏。1970年代、不法もいとわない強引な手法で日本から技術を盗むことに奮闘した立志伝中の経済人だ=1998年11月、韓国北東部の東海港(共同)【拡大】

 中国における「スパイ活動容疑」で邦人が拘束された件に関する菅義偉・官房長官(66)の記者会見を聴き、情けなくて溜息(ためいき)が出た。スパイを送ったか否かの質問に「他の国も含め、わが国は絶対そうしたことはしていない」と答えたのだった。本格的情報組織ゼロの国家的欠陥を強調する発言ではないか。仮に邦人が公安調査庁関係者だとしても、拘束は日本の〝情報組織〟が国際レベルに達しておらぬお粗末を裏付ける。

 過去に取材した北朝鮮やソ連、イスラエルの諜報関係者は「安全な任地=日本は断トツの人気」と証言していた。防諜不全の「スパイ天国」は、国家機関で間諜教育を受けていない民間の産業スパイにとっても「宝の山」のようだ。

 ばれた「独自」の嘘

 官房長官会見が行われた9月30日、新日鉄住金は高級鋼板製造技術を不正取得した韓国鉄鋼大手ポスコとの和解を発表した。新日鉄はポスコに損害賠償支払いなどを求めていたが、ポスコが300億円を支払った。韓国は軍需も然(しか)りだが、基礎研究をして素材→部品→製品を開発するより、いきなり完成品を求める。ポスコは技術情報を知り得る立場にある「日本人の元社員狩り」をやった。

「独自技術」だと開き直るポスコのウソ

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