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【野口裕之の軍事情勢】技術情報窃取で「立志伝」を書く韓国 史上最大の窃盗事件主犯なのに被害者に協力を申し出る中国 (2/5ページ)

2015.10.12 06:00

韓国の現代財閥創業者、鄭周永氏。1970年代、不法もいとわない強引な手法で日本から技術を盗むことに奮闘した立志伝中の経済人だ=1998年11月、韓国北東部の東海港(共同)

韓国の現代財閥創業者、鄭周永氏。1970年代、不法もいとわない強引な手法で日本から技術を盗むことに奮闘した立志伝中の経済人だ=1998年11月、韓国北東部の東海港(共同)【拡大】

 数々の難題を数十年もかけ克服した新日鉄は関連特許はともかく、「本丸」の特許は外部にヒントを与えるので出願しなかった。限られた拠点&要員以外、生産工程は秘中の秘。一方で、ポスコの鋼板は2004年頃以降急速に品質を向上させ、シェアで追撃してきた。

 「独自技術」だと開き直るポスコのウソは、強気に出て返り討ちに遭う、絵に描いたごとき「韓流スタイル」で露見する。ポスコは07年、高級鋼板製造技術を中国鉄鋼メーカーに売り渡したと、元社員を提訴。ところが、元社員は裁判で「渡したのはポスコではなく新日鉄の技術」と証言してしまう。「ああ…」と、ポスコ経営陣が天を仰いだか否かは判然とせぬが、新日鉄は提訴に踏み切る。

 産業スパイの大胆不敵な手口には驚くが、それ以上に情報窃取が「立志伝」として社会に受けいれられる風土は、日本人の理解を超える。例えば現代財閥創業者の鄭周永(チョン・ジュヨン)氏(1915~2001年)。韓国の造船業は1980年代に急に台頭し、2000年には建造量/受注残で日本を抜く。なぜか。韓国ニュースサイトのビューズ&ニュース(2007年)が誇らしげに報じた鄭氏の「1970年代技術盗み奮闘記」に〝努力〟の痕跡を見る。要約すると-

「役立つモノは何でも持ってこい」

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