韓国の現代財閥創業者、鄭周永氏。1970年代、不法もいとわない強引な手法で日本から技術を盗むことに奮闘した立志伝中の経済人だ=1998年11月、韓国北東部の東海港(共同)【拡大】
「日本人への成りすまし」も〝文化〟として、韓国社会で尊敬の対象と成っている。東亜日報紙(09年)は、三星(サムスン)電子の社内イントラネットで回覧された前北米総括社長の回顧が《社内で静かな感動を生んでいる》と報じた。前社長は《国力もブランド/製品力も弱く中進・途上国市場が開拓の中心だった》と、1970年代を回想。《行く先々で日本人に成りすまし、ロクに製品一つない中、カタログのみで奥地に足しげく通った》と証言した。そういえば、三星電子のCMはサクラや富士山?を思わせる「和風映像」が目立つ。紛らわしい宣伝が功を奏したのかは定かでないが、米調査会社の2005年末調査では、フランス人の67%が三星電子を日本企業だと誤認していた。
自意識が不必要に高く、日本への対抗心を相手にしたくないほど激昂(げきこう)させる韓国が、産業スパイや成りすましを「立志伝」化し、「してやったり」と〝対日優越感〟を満たしているのなら哀れ。
さらに鉄面皮の中国
ホンモノのワルは格段に鉄面皮だ。史上最大の巨大窃盗事件の主犯でありながら被害者を装い、真の被害者に協力まで呼び掛ける。中国。米連邦職員&元職員2150万人の個人情報と数千億円分の米企業秘密をハッキングした。ところが、習近平・国家主席(62)は《中米閣僚級対話》を創設し、解決に向け「協力を拡大する」というのだから笑わせる。