国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)が30日、パリ郊外で開幕した。パリ同時多発テロを受けて厳戒態勢が続くなか、米国のバラク・オバマ大統領(54)や日本の安倍晋三首相(61)ら世界約150カ国の首脳が開会式に出席し、国際社会全体で「テロに屈しない」との強い決意を示した。会議では2020年以降の地球温暖化対策のため、先進国だけでなく途上国も含む全ての国が参加する新たな枠組みでの合意を目指す。
同時多発テロ以降、大規模な国際会議がパリで開かれるのは初めて。開会式では犠牲者追悼のために黙祷(もくとう)が捧げられた後、フランソワ・オランド仏大統領(61)が演説。テロ後の国際社会の支援に謝意を述べた上、テロと地球温暖化への対策は「世界が直面する最も重要な2つの課題だ」と連帯を呼びかけた。
開会式では各国首脳が約3分間演説。日米両首脳のほか、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(63)、中国の習近平国家主席(62)らが温室効果ガスの削減目標などを公約する。
フランスでは130人が犠牲となった同時多発テロ以降、非常事態が続くが、仏政府はCOP21の開催を決断。首脳らの安全に万全を期すため、会場周辺に警官ら2800人を動員し厳重な警戒態勢をとった。