10月11日、平壌で行われた朝鮮労働党創建70年記念公演で、歌声を響かせる北朝鮮の女性音楽グループ「牡丹峰楽団」。ミニスカートとハイヒール姿が特徴で、北朝鮮の音楽シーンに新風を吹き込んでいる(AP)【拡大】
伏線はあった。北朝鮮国営の朝鮮中央通信は10日、金第1書記が平壌の平川革命史跡地を視察し、「今や私たちの祖国は自衛のための核爆弾と水素爆弾の爆音をとどろかすことができる国だ」と話したと報じた。これに対して中国外務省の華春瑩(かしゅんえい)報道官(45)が11日の定例会見で「中国は朝鮮半島の非核化実現と、対話と交渉を通じた問題解決を一貫して主張している」と発言。北朝鮮側はこうした発言を「最高尊厳(金第1書記)に対する冒涜(ぼうとく)」と受け止め、金第1書記も激怒したとされる。
また、聯合ニュースによると、北朝鮮は当初、習近平国家主席(62)や李克強首相(60)の公演観覧を要求したが、中国側はこれに応じず、共産党の政治局員1人が観覧することで折り合ったという。しかし、金第1書記の水爆保有発言が伝えられると、中国は観覧者の格を次官級へ大幅に引き下げることを決定。報告を受けた金第1書記は怒りを一層募らせ、「鶴の一声」で楽団を北京から撤収させたとしている。チャイナ・デーリーなど一部の中国メディアは、牡丹峰楽団のレパートリーの中には北朝鮮によるミサイル発射や核開発を賛美する歌が含まれ、中国側が歌詞と演出方法の修正を求めたが北朝鮮側が拒否、キャンセルにつながったと分析している。