テレビ観戦者も含め多くの人を魅了したビヨンセさんのハーフタイムショー。だが、保守系メディアなどから「政治的だ」などと批判の声もあがっている=2016年2月7日、米カリフォルニア州サンタクララ(AP)【拡大】
演出で過激公民権運動
米国の人気黒人女性歌手、ビヨンセさん(34)が、プロフットボールの祭典「スーパーボウル」で見せたパフォーマンスを、保守系メディアや政治家が「政治的」と批判し、波紋が広がっている。過激な公民権運動を想起させる演出のためで、背景には米国の根深い黒人差別問題が横たわっている。
ハーフタイムショーで、ビヨンセさんが従えた数十人の女性ダンサーは、黒ずくめの衣装。アフロヘアの頭にのせた黒いベレー帽は、1960~70年代に急進的な黒人解放闘争を展開した政治組織「ブラックパンサー党」のトレードマークだ。
今年で50回目を迎えたスーパーボウルは、ベイエリアと呼ばれるカリフォルニア州北部のサンタクララで、7日に行われた。ブラックパンサーが結成されたのも約50年前のベイエリア。ビヨンセさんのスタイリストは、黒人女性の強さと連帯意識を表現しようと、ビヨンセさんが意図的にブラックパンサーをモチーフにしたと述べた。
ダンサーらは、ビヨンセさんの新曲に合わせ「X」形に隊列を組んだ。闘争的な黒人解放運動を主張し、65年に暗殺された「マルコムX」への敬意を表したとみられている。