これぞ本気のラグジュアリー レクサスの新型フラッグシップクーペ「LC500」
トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」が先月19日、2017年春に発売を予定している新型ラグジュアリークーペ「LC500」とハイブリッドモデルの「LC500h」を日本で初披露した。好評だったコンセプトモデルの登場から4年の歳月を経て、ついに「LC」の市販化を発表。最高峰セダンのLSと並ぶ新たなフラッグシップクーペの魅力に迫る。(文・写真 大竹信生)
発表イベントの案内を片手に会場となった倉庫に入ると、2台のLCが照明を浴びながらキラキラと輝きを放っていた。真っ赤なボディに身を包んだガソリンモデルの「LC500」と、青色のハイブリッドモデル「LC500h」だ。
LCは2012年のデトロイト・モーターショーでコンセプトモデル「LF-LC」が初めて披露され、その美しいデザインが世界中で大きな話題に。そして今年1月、同じデトロイトショーを舞台に待望の市販モデル「LC500」がベールを脱ぐと、その翌月にはオランダで「LC500h」がデビューした。
国内初披露となった今回のイベントには、LCのチーフエンジニアを担当した佐藤恒治氏も登壇。LCの市販化について「たくさんの人から強い要望があった。この熱い声がレクサスを動かし、世の中に送り出すモデルを開発しようという決断に至った」と明かし、「当時、『開発責任者を担当しろ』と指示された時に大変興奮したことを昨日のように覚えている」と回顧した。
レクサスはLCの開発にあたり、後輪駆動車(FR)全体を視野に入れた新プラットフォームの開発に着手した。佐藤CEの「記憶の一番深いところに残る、エモーションを刺激するクルマを作りたかった」との言葉通り、骨格を一から作り直すことでロー&ワイドの官能的なデザインを実現した。ボディサイズは全長4760×全幅1920×全高1345ミリ。外観にレクサスの象徴であるスピンドルグリルを採用したのはもちろん、リヤのデザインもスピンドルの造形を用いている。
LC500はレクサスの「Fシリーズ」から継承した5リットルV8エンジンに、新開発の10速ATを組み合わせている。「ギヤステップをクロスにすることで、Dレンジでも気持ちの良い変速を実現した。V8のエンジンが奏でるサウンドは心を刺激する大変魅力的なものになっている」。最高出力は349kW(475ps)/7100rpm、最大トルクは530Nm(54.0kgf・m)/4800~5600rpmという高スペックだ。
LC500hはV型6気筒3.5リットルエンジンと、2つの走行用モーターに自動変速機構を組み合わせた「マルチステージハイブリッドシステム」を世界で初めて採用。佐藤CEは「駆動力を従来のシステム比で30%向上することで、ダイレクトな加速フィールを実現した。その特徴はアクセルに対するリニアな応答と、バッテリーアシストがもたらす加速感にある」と新システムの魅力をアピールした。
3.5リットルエンジンの最高出力は220kW/6600rpm、最大トルクは348Nm/4900rpmで、システム全体の最高出力は264kWを誇る。
LCは世界65カ国に導入する予定だという。価格は未定だが、3750万円のスーパーカー「LFA」があっという間に500台を完売したことを考えると、LCも値段に関係なく予約が殺到することは間違いなさそう。
「私たちが一番大事にしたのはスペックではなく、心で感じる部分です」
佐藤CEのこの言葉を聞いたときに、早くこのクルマを運転してエモーショナルな部分を感じてみたいと思ってしまった。
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