高級ホテルの屋外プールの夜間営業を「ナイトプール」と呼び、首都圏で話題になり始めたのは5年ほど前だ。東日本大震災に伴う原発停止による電力不足から、始業時刻を1~2時間早める「サマータイム(夏時間)制」を導入する企業が増えたのがきっかけという。会社員が早く退社するようになり終業後の楽しみへ目が向けられるなかで、会社からアクセスの良いホテルのプールが注目されたというわけだ。
また、夜間ならば女性にとって“天敵”の日焼けの心配がなく、子供の遊泳が制限されている施設が多いため、「大人の空間を楽しめる」(都内ホテル)のも人気の理由だ。
ムードを高める照明効果などもあり、水着姿をより美しく写真に撮れることも大きな動機付けになっているようだ。昨年は有名女性タレントらがナイトプールで撮影した写真をインスタグラムなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に掲載。ホテルニューオータニ大阪でも、同様の写真を載せようと女性同士が互いにスマートフォンを向け合う姿がよく見られる。