借り出した時点でオドメーターはたったの30キロ弱とほぼおろしたて。慣らし運転が終わっていない状態でこれだけスムースなのだから、走行1万キロを超えて当たりがついてきたらどうなるのか…と思うくらいにほれぼれするエンジンだった。
国産乗用ディーゼルの雄であるマツダのエンジンも素晴らしいが、BMWはよりスポーティーであり、汎用性と洗練度が一段上という印象を持った。
ここ数年、BMWの各車種で、モデルナンバーに「d」のついたディーゼル仕様モデルを街で見かける機会がとても多くなった。ディーゼルにまだ偏見の残るこの日本で、しかもエンジンの“味”にうるさいユーザーが多いはずのBMWで、これほどディーゼル仕様車が売れている理由がようやくわかった。ちょっとの試乗でもすぐにわかるほどに完成度が高いということだ。
このエンジンに難点があるとすれば唯一、その音色だけだろう。こればかりはディーゼルである以上諦めるしかないが、キャビン内のドライバーには(少なくとも雑な響きは)ほとんど聞こえないのだから、「慣れる」と決めてしまえば欠点にはならないのかもしれない。
私自身、マイナスポイントとまでは感じなかったし、もし自分が2シリーズのFFツアラー系を買うとしたら、多分ディーゼル仕様モデルを選ぶことになるだろう。
さて、次週の後編では外観・内装と使い勝手にフォーカス。質感は価格に見合った仕上がりか、ミニバンとしての居住性、積載性は…などなど、走りが上質だった分、少しハードルを上げて検証していく。お楽しみに。(産経ニュース/SankeiBiz共同取材)
■基本スペック
BMW・218d グランツアラー 8AT
全長/全幅/全高(m) 4.565/1.8/1.645
ホイールベース 2.78m
車両重量 1,610kg
乗車定員 7名
エンジン 直列4気筒 ツインパワー・ターボ・ディーゼル
総排気量 1.995L
駆動方式 前輪駆動
燃料タンク容量 61L
最高出力 110kW(150馬力)/4,000rpm
最大トルク 330N・m(33.7kgf・m)/1,750rpm~2,750rpm
JC08モード燃費 21.3km/L
車両本体価格 402万円