アクアライン探検 海底トンネルに隠された数々の仕掛け 全区間トンネル化しない理由は (3/3ページ)

  • 緊急避難通路に到着した隊員たち。頭上からクルマの走行音が絶えず聞こえる
  • (木更津方面に向かうトラックが走る)自動車専用道路の右側のトンネルから地下に降りていく
  • アクアラインの冒険が始まった。懐中電灯の明かりを頼りに先へ進む
  • 地下通路にたどり着くまでにいくつもの扉をくぐる。通路内の気圧を保つためだ
  • 海の下を走るアクアトンネルと海上を走るアクアブリッジ。途中に海ほたると風の塔がある
  • ガイドの説明を熱心に聞く参加者たち
  • 緊急避難通路内には150メートル間隔で非常電話が設置してある
  • 高速道路で事故や火災が起きたときは、このスロープを滑り降りて地下通路に避難する
  • 階段を上って地上に向かう。この写真を撮った地点は海面下15メートル
  • 海ほたるから川崎側に浮かぶ「風の塔」を眺める参加者たち
  • 海底トンネルの掘削に使用した「カッターフェイス」を復元したモニュメント。直径14.14メートルもある
  • 道路整備に使用するリフト車を体験試乗。かなりの高さだ
  • 道路パトロールカーでアナウンス体験する参加者
  • 道路パトロールカーの中はこんな感じ
  • 道路パトロールカーとリフト車を体験試乗
  • 海上保安庁が保有する巡視船「はまなみ」の船内を見学
  • ライフゼムの装着方法を実演する海上保安庁の隊員
  • ライフゼムを装着した男の子は感想を聞かれるとひと言…「重い!」
  • 海上保安庁の巡視船を見学する参加者
  • 地図上で海ほたるを確認。ほかの船舶らしき影も映る
  • 海上保安庁の巡視船「はまなみ」(11トン、35メートル型)
  • 海ほたるから木更津側を望む。向こうはアクアブリッジだ
  • アクアラインの換気を行う「風の塔」
  • 東京湾に浮かぶ「風の塔」。筆者が機内からスマホで撮影


 なぜ全区間をトンネルにしないのか

 アクアトンネルは世界最長の海底道路トンネル、アクアブリッジは日本一長い橋梁だが、そもそもなぜ全区間を海底トンネルにしなかったのか-。その理由は、すべてトンネル化すると建設費用が2倍に膨れ上がってしまうからだという。コストを下げるためにも、橋梁で対応できる区間はブリッジ化し、羽田空港に発着する航空機の運航に支障が出る区間や大型船舶が激しく出入りするエリアは、海底トンネルを掘ったのだそうだ。

 筆者は仕事などでアクアラインをときどき使用するが、話を聞いていると知らないことばかり。ガイドの興味深い説明に大人も子供も興味津々だ。中には各ポイントを回るたび、積極的に質問をするお父さんもいた。

 世界最大規模の掘削機

 一行はアクアトンネルを後にし、長い階段を上って地上に出た。海ほたるにそびえ立つ巨大なモニュメントは、トンネルの掘削に使用されたシールドマシン(掘削機)の先端部分に装着された「カッターフェイス」を復元したもの。重さ1個10キロのカッタービット(超合金で作られた爪)が1000個も取り付けてあり、これらをおろし金のように回転させながら泥水と一緒に土砂を掘削していく。シールドマシンの直径は14.14メートルあり、世界最大規模を誇る。トンネルの掘進に要した期間は24カ月だったそうだ。

 ほかにも、道路パトロールカーや道路整備に使用するリフト車の試乗会、海上保安庁が保有する巡視船「はまなみ」(11トン、35メートル型)の船内見学会など、特殊な乗り物に触れる貴重な体験を楽しむことができた。探検を終えた参加者も「最初はちょっと怖かったけど楽しかった」と一様に笑顔だった。

 NEXCO東日本は「サマーフェスティバルin海ほたる」を行う目的について、「高速道路に親しんでもらうと同時に、私たちの事業内容をぜひ知ってほしい」と語る。いつも何気に利用しているアクアラインの海底トンネルには、普段は見ることのできないたくさんの驚きと発見がつまっていた。

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