その額17億円とも、トランプ大統領が乗る「ビースト」 核攻撃にも耐えるという仕様とは (2/3ページ)

  • 来日時にトランプ米大統領が乗った専用車「ビースト」=6日午後、東京都千代田区
  • 「ビースト」に乗って夕食会場を後にするトランプ米大統領とメラニア夫人=5日午後、東京・銀座
  • 皇居に入るトランプ米大統領の車列。同じナンバープレートを付けた大統領専用車が2台走る=6日午前、東京都千代田区
  • 来日したトランプ米大統領の車列=6日午後、東京都千代田区
  • 韓国訪問のため、米軍横田基地に向かうトランプ米大統領を乗せた大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」=7日午前、東京・六本木
  • 車体前面にポピーの造花が置かれた、博物館収蔵の英戦車「チャーチルMk.7」(2011年11月、英ドーセット州ボービントン、岡田敏彦撮影)
  • 博物館の英戦車「チャーチルMk.7」に飾られたポピーの造花(2011年11月、英ドーセット州ボービントン、岡田敏彦撮影)
  • 米軍横田基地に到着し、専用ヘリコプター「マリーン・ワン」を降りるトランプ米大統領とメラニア夫人=7日午前、東京・米軍横田基地(桐原正道撮影)
  • トランプ米大統領の警備で、都心上空を飛び交う米軍ヘリ=7日午前
  • トランプ米大統領の乗機「エアフォース・ワン」=東京・米軍横田基地


 逃げるが勝ち

 一方、反撃に用いるのは助手席に積まれている散弾銃と催涙弾で、防御力に比べれば攻撃力は最低限のレベルだが、これは「安全な場所まで逃げ切る」ことを最優先としているためとみられる。

 運転手は警護の特殊訓練を受けているうえ、Jターン(バック走行からの180度スピンターン)など高度な運転技術を持つ。タイヤは防弾チョッキなどで使われるケブラー繊維で補強されているうえ、ホイール部分も金属製の車輪として機能する強度と形状を備えており、タイヤのゴム部分が壊れても走行できる。

 もちろん燃料タンクも防弾構造。車体の床は仕掛け式爆弾にも耐えられる重装甲だ。また助手席には万一に備えて大統領と同じ血液型の輸血用血液が積んであるという。同じく万一に備え、大統領の座席には、副大統領とペンタゴン(米国防総省)につながる衛星電話を備えている。

 さらに車両前部には催涙弾の発射機を、後部には追っ手をまくための煙幕発生装置を備えており、もはや映画の「ボンド・カー」に近い存在だ。その価格は17億円とも伝えられる。

 赤いポピー

 このビースト、実はオバマ前大統領が導入したものが初代にあたり、オバマ車、トランプ車とも性能はほぼ同じ。これほどの重装備が必要なのは、米国が銃社会であることに加え、1963年にケネディ大統領がオープンカーでパレード中に狙撃され亡くなったことから考えても当然ではある。

 世界の歴史を振り返れば、車で移動中に要人が暗殺された事件は、さらに恐ろしい事態を引き起こしてきた。

1914年6月、ボスニアで―――