一方でコンペティションに不可欠な装備は充実している。デジタルメーターやエアジャッキといったレース用パーツが組み込まれているのである。
世界の主要なスポーツカーメーカーの多くがこのカテゴリーに参加し始めた。今年は我々のBMWを筆頭に、AMGやポルシェ・ケイマンの他、マクラーレンやアウディR8、そしてジャガーが新型を発表。すべてが出揃ったら10数メーカーが参戦するという今注目のカテゴリーなのである。
◆電子制御システムも充実
そんなGT4なのだが、レーシングカーといってもとても乗りやすくできている。というのも、GT4はいわば世界の腕っこきドライバーが安心して戦えることを目指して企画されたカテゴリーだからだ。
数々の実績を残したプロドライバーだけでなく、趣味の延長として(というには本格的すぎるが…)参戦するドライバーですら扱えるように開発されているのが特徴だ。
だから、スーパーGT500のように、一部の一流ドライバーでさえコントロールに手を焼くような激辛な操縦性ではなく、比較的優しくドライブできる。
しかもBMWは「駆け抜ける歓び」をスローガンとしているように、ドライブすることで爽快な感覚を得ようとしているから尚更だ。それはBMWの哲学とも一致するのである。