閣僚の横顔(中)「レンジャー隊員」「女ヤジ将軍」「宴会部長」
【第3次安倍改造内閣】
■「名前は『しめす偏に谷』」 森山裕・農林水産相
自民党のTPP対策委員長も務め、農政に精通している。日本のTPP参加には慎重だったが、安倍晋三首相が交渉参加を決めると、自民党内の反対派を説得する側に回った。農協改革のとりまとめにも奔走した。平成17年の郵政国会では造反したが、翌年には復党。調整能力には定評があるが、知名度は今ひとつ。名前の「裕」は正確には「しめす偏に谷」。入閣を機に有名になりそうだ。
■「オヤジギャグの達人」 林幹雄・経産産業相
麻生太郎内閣以来の再入閣。国土交通副大臣や衆院国交委員長を歴任した国交政策通で、選挙区内にある成田空港の利便性向上をライフワークとしている。父は林大幹元環境庁長官で、政界では珍しい日大芸術学部卒。かつて山崎派(現在の石原派)に所属し、平成12年の「加藤の乱」に参画したが、現在は二階派に所属する。知る人ぞ知るダジャレ(オヤジギャグ)の達人だ。
■「官僚より官僚っぽい」 石井啓一・国土交通相
東大工学部を卒業し、旧建設省入省。平成5年の衆院選で旧東京5区から出馬し、初当選を果たした。8年の衆院選から比例代表に移り、計8回の選挙で落選経験なし。「政策通」といわれる中で15年9月から1年間、財務副大臣を務め、金融・財政に明るい。「余計なことは言わないし、官僚より官僚っぽい政治家」との指摘も。カラオケが好きで、締めの1曲は「宗右衛門町ブルース」。
■「女ヤジ将軍」 丸川珠代・環境相
安倍首相が高く評価する女性議員の一人。「マルタマ」との愛称があるが、民主党政権が子ども手当法案の採決を強行した際、「愚か者めが!」と罵倒したのを機に「女ヤジ将軍」の異名も。元テレビ朝日アナウンサーで、厚生労働政務官、参院厚労委員長と着実に階段を上ってきた。大塚拓衆院議員(自民)との間に1児。育児にも奮闘する「ママさん閣僚」は首相の抜擢に応えられるか。
■「首相と外相の助け船で…」 中谷元・防衛相
安全保障関連法をめぐる国会審議では答弁の甘さから野党の集中砲火を浴び、見かねた安倍晋三首相や岸田文雄外相が助け舟を出す場面も。それでも持ち前の忍耐強さと実直さで成立に尽力した功績は大きい。元陸上自衛官で、厳しい訓練で有名な「レンジャー隊員」の教官を務めた。現場に精通し、自衛隊の運用を変更する防衛相としては「最適」との評も。ラグビー愛好家でもある。
■「渓流釣りはしばらくお預け」 菅義偉・官房長官
安倍晋三首相が最も信頼する側近の一人。秋田県出身で小此木彦三郎元建設相秘書、横浜市議を経て国政に進出し、梶山静六元官房長官に師事した。座右の銘である「意志あれば道あり」の通り、ふるさと納税や観光ビザ緩和など国民目線に立った改革を断行。危機管理能力にも定評があり、官僚に対する人心掌握術で政治主導の政策立案を目指す。多忙で趣味の渓流釣りに行けないのが悩み。
■「入閣に備え、自ら“身体検査”」 高木毅・復興相
衆院当選6回で、待望の初入閣。内閣改造直前、人間ドックに行き、自ら“身体検査”をした。自民党国対筆頭副委員長や衆院議院運営委員長を務め、野党との人脈も広い。身長が184センチあり、高校時代からサッカーに親しんだスポーツマン。出身の福井県が多くの原発を抱えていることもあって、エネルギー政策にも熱心だ。所属する細田派内では、「宴会部長」と呼ばれている。
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