米財務省、トヨタに情報提供要請 イスラム国の調達遮断狙う

 

 【ワシントン=小雲規生】イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」がトヨタ自動車製の車両を多数使用しているとみられるとして、米財務省がトヨタに情報提供を求めたことが7日、分かった。米メディアが報じた。米財務省はイスラム国の資金源や物品調達の経路を絶つための調査の一環として、トヨタに協力を求めているもようだ。

 イスラム国がインターネット上で公開している宣伝動画では、トヨタ製のピックアップトラックやスポーツ用多目的車(SUV)が車列を組んで走る様子が確認できる。多くの車両は荷台に機関銃を搭載したり、イスラム国のシンボルを塗装したりするなどの改造が施されている。

 米ABCテレビによると、ある動画では車列の3分の2以上がトヨタ製だとみられ、イラク政府は「イスラム国はこの数年で数百台のトヨタの新車を手に入れてた」とみているという。専門家は「走行性能や耐久性が高いトヨタ車は以前からテロ組織の戦闘車両として使われている」と指摘している。

 豪州メディアでは、シドニーで2014~15年にかけて800台以上のトヨタ車が盗難被害にあい、テロ組織に渡っている疑いがあると報じられている。トヨタの米国法人はテロ活動の恐れがある購入希望者には車は売らないという厳格な規定を採用しているとしているが、中古車の販売や盗難などの全ての経路を断つことは「どのメーカーでも不可能だ」としている。