スマホの「生活必需品」化進む 新機能に強い関心
提供:中国新聞世界4大会計事務所の一つ、デロイト・トウシュ・トーマツは先頃「モバイル消費の大きな未来:2015年中国モバイル消費者動向」を発表し、消費者とモバイル端末の関係性に関する研究報告を行った。調査対象となったのは世界31カ国・地域で、中国では2000人に上るユーザーの関連データを収集。性別や年齢、社会的地位、仕事状況に基づいた分析が行われた。
「壊れてから」1%
それによると、消費者の66%が最新のデジタル端末に購入意欲を示しており、21%が新製品の発売後に買い替えを行うと回答。「壊れてから買い替える」と答えたユーザーはわずか1%にとどまっている。これらから、新端末への関心が高い場合、価格はあまり気にならない様子が明らかになった。
また、携帯電話の購入では、90%超のユーザーが過去3年以内にスマートフォンを購入しており、このうち3分の1が昨年新たに購入していたことが分かった。
このことから、スマホの買い替え周期は早くなっており、FMCG(生活に欠かせない、低価格の消費者向け製品)の消費モデルに近づいている実態が浮かび上がった。さらに、消費者は新機能に強い関心を寄せており、価格が決め手ではないということが分かった。
同報告は、こうした消費動向は差別化を追い求める大手携帯電話メーカーにとって注視すべき流れであり、差別化実現のためには、技術特許の蓄積による基盤が必要であると指摘。消費者層を特定した新機能商品を数多く開発していく必要があり、粗放な競争モデルから緻密化経営へと舵(かじ)を切ることで競争力を向上しなければ、スマホ市場で生き残れないと分析している。
このほか同報告は、高速通信が可能な第4世代移動通信システム(4G)が既にモバイルユーザーの選択肢の主流になっている点を指摘。実際に6割以上の回答者が4Gサービスを利用中で、このうち8割近くが同サービスの開始初期から利用していたと回答。一方で同サービスに関しては、収入の違いによって対象機の購入意欲に差異があるようだ。月収6000元(約10万6920円)以上の所得層では4Gモデルの購入意欲が強く、6000元未満では購入希望者が5割以下になっていた。
消費モデルも変える
今回の調査では、日常生活にスマホが浸透したことで、モバイル決済が人々の消費モデルを変えたことも明らかになった。デロイトの中国法人で電気通信業界の主管パートナーを務める林国恩氏は「モバイルインターネット時代の到来でユーザーのスマホ依存度は高くなっている」と述べ、特に年齢の若い、(小さな頃から携帯電話でインターネットをしていた)モバイルネット第1世代では、携帯電話による娯楽、生活、仕事、電子商取引(EC)の受け入れ度が非常に高いと分析している。
スマホの普及後は、ウエアラブル(身に着けられる)なスマート端末が電子製品の消費の“ホットスポット”になるとみられている。現在、IoT(モノのインターネット)はまだ発展の初期段階にあり、調査ではウエアラブル端末の浸透率や使用率はまだかなり低い。メーカー側は今後、製品の認知度や機能開発を絶え間なく続け、これらのスマート端末の普及に取り組む必要があるだろう。
同報告は、科学技術の発展が速い現代において、モバイル端末とサービスは既に日常生活とは切り離せない存在になっていると指摘。ハード、ソフト、サービス提供の各方面で、モバイル消費は発展の大きな潜在力をもっていると総括している。(中国質量報=中国新聞社)
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