G20 原油、当面安値圏で推移か

 

 G20財務相・中央銀行総裁会議では、金融市場の混乱要因の一つになっている原油安についても議題に上る見通しだ。だが仮にG20が原油安に懸念を示したとしても、経済制裁が解除されたイランが増産凍結に否定的な態度を示すなど主要産油国が生産調整で結束するのは困難な状況だ。このため市場では、原油価格は当面安値圏で推移するとの見方が多い。

 G20では石油輸出国機構(OPEC)を主導するサウジアラビアや、非加盟国の米国、ロシアなども含めた主要産油国を中心に、供給過剰の解消に向けた取り組みが議論される。

 すでにサウジやロシアなど4カ国は16日、他の産油国の参加を条件に1月の生産量の維持で合意した。

 しかし、イランのザンギャネ石油相が23日、日量1000万バレル超と過去最高水準の生産を続けるサウジとロシアの増産凍結案を「ジョークに近い」と否定した。産油国の足並みはそろっておらず、G20が打てる手も乏しい。

 また、市場は高水準が続く生産量の維持ではなく、さらに踏み込んだ減産を求めているが、サウジのヌアイミ石油鉱物資源相は23日、「減産は見込んでいない」と断言した。

 国際エネルギー機関(IEA)の最新予測では、2016年は110万バレルの供給過剰が続く。石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之主席エコノミストは「G20は原油価格に影響を及ぼさない」とした上で、当面1バレル=25~40ドル台の安値圏が続くと予想する。