20日からG7仙台財務相会合 世界経済下支え政策総動員

 

 先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が20、21日に仙台市で開かれる。中国など新興国経済の減速が懸念される中、世界経済下支えに向け、各国が事情に応じ財政、金融政策などを総動員することや、輸出を有利に導く通貨安競争を避けることで一致する見通し。タックスヘイブン(租税回避地)での金融取引をめぐる「パナマ文書」を受け、国際的な課税逃れ対策でも結束を目指す。

 世界経済をめぐっては、「成長は緩やかでばらつきがあり、下方リスクが依然として残る」(財務省)。このため、各国は財政、金融政策などを包括的に議論する。日米は景気刺激に即効性があるとされる財政出動に積極的だが、財政規律を重視するドイツは慎重な姿勢。このため、各国の事情を踏まえながら、政策の優先度を話し合う。

 また、為替の過度な変動は経済に悪影響を及ぼすとする一方、通貨安競争は避けるとした、これまでの20カ国・地域(G20)会合での合意について再確認。最近の円高ドル安を「無秩序な動き」とみて為替介入を示唆する日本に対し、米国は否定的な姿勢を打ち出しており、為替政策の擦り合わせも焦点となる。

 課税逃れでは税務情報の交換による監視網を強化する。脱税に加えテロ資金の温床にもなるペーパーカンパニーの実質的な所有者を特定し、各国で共有する仕組みをどう築くかが課題になる。実質的な討議を重視し、共同声明は採択しない方向で、麻生太郎財務相らが閉幕後に記者会見する。

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 ■G7財務相・中央銀行総裁会議の主要議題

 ・世界経済の再興

  下振れリスクが残る世界経済下支えに向け、構造的な政策課題などを討議

 ・国際金融の安全網の拡充

  金融市場の乱高下を踏まえ、効果的な安全網を模索

 ・国際的な資金の流れの健全性維持

  「パナマ文書」で明らかになった課税逃れやテロ資金、資金洗浄などの対策を推進

 ・途上国などの持続的な開発

  日本が進める「質の高いインフラ」や難民支援などの貢献策を議論