デビューのおおさか維新・片山虎之助共同代表「大変あがっている」 安倍首相「元気に頑張って」とエール
党首討論詳報(6完)志位氏「私が聞いていることにお答えになっていない。リーマン・ショックか大震災のような事態にならなければ景気悪化が明白な場合でも上げるというのか。イエスかノーで。早く答えてください」
安倍首相「イエスかノーかという単純な問題でなく、これはそういう状況が起きているのか、そういう影響が出てくるのか問うことについては専門家の皆さんに分析をしてもらわなければならない。お互い時間を守って、時間が来たら終わらないと、私ももっとしゃべらさせていただかなければならないということになるので、今申し上げた通りだ」
志位氏「結局否定しなかった。結局消費税8%への引き上げで増税不況を引き起こしておきながら、想定外の一言だけでまともな総括も反省もない。消費税10%への増税にあたっては景気判断すらしない。そんな国民生活に無責任なことはない。10%への引き上げはきっぱり中止することを求める。そして富裕層と大企業に応分の負担を求めて税制改革によって暮らしを支える財源を作るべきだということを求めて終わる」
おおさか維新の会・片山虎之助共同代表「初めてここに出てきた。大変あがっている。時間は4分間だ。時間は問題だ。いつも今のような話になる。この党首討論について一言言うと、最初は1週間に1度、イギリスのクエスチョンタイムと一緒。しばらくして1カ月に1回。そのうち、まあねじれ国会になって1国会で1、2回になった。今は1国会だいたい45分間の1回。そろそろあり方を見直した方がいいと思う」
「国会改革や国会の運営の見直しの中でやめるならやめる。形を変えてやるならやるようにする。最後の1分間、2分間で党首同士が争うのは見苦しいと思う。予算委員会も最近は集中審議が多いので、そういうことも含めてよろしくお願いします。消費税は皆さんいわれる話で、われわれは消費税の再増税は再延期するべきだと思っている。予算委員会で何度も首相にも申し上げている。景気は不透明。身を切る改革の成果はないし、軽減税率の財源は見つからない」
「その上に熊本の地震が収束しない。その中で再引き上げができる環境にないと思う。決断は首相、早い方がいい。サミット(G7首脳会議)があるので、早い方がみんな助かる。ぜひご決断たまわりたい。やっぱり責任問題が出てくる。それから3度目の引き上げも難しい。2度延期すると。それについてご所見をたまわりたい。がたがたしませんから、最後」
「憲法改正については、昨日参院予算委員会で申し上げたように、今の憲法の良いところは残さないといけない。全面改正は無理だと思う。今国民が切実に思っている実態のあるものについて国民の意向を聞きながら憲法改正をてこに政策を実現する。それをわれわれは3つ挙げている。教育の無償化、保育を含む幼児教育から大学、大学院までを全部無償にする。出生率も上がる。待機児童問題も起こらない。小中学校と同じなのだから。ぜひこういう骨太の政策をやってください。長期政権なんだから」
「もう一つは地方自治の充実だ。地方創生もいい。特別交付金もいい。地方は確実に衰退している。若い人がいなくなって、耕作放棄地が増えて元気がない。東京に何でも集まっているからだ。ここでものが決まりすぎる。何でもここにある。これをばらさないといけない。思い切った地方分権というか、地方に立法権、課税自主権を与える。ぜひそれをやっていただきたい。あと憲法裁判所があれば、今のような安保法制の議論はなくなる。そこはきっちり判断すればいい。今9条改正するのは早すぎる。やるべきではない。緊急事態条項も熊本を見ても大丈夫なんだから。ご発言をたまわります」
安倍首相「たくさんご質問いただいたが、党首討論のありかたについては、まさに国会で議論をいただきたいと思うが、日本では予算委員会に私が出席して、今回も100時間近く、以上答弁をしているし、ほかの委員会にも出るが、他の国ではだいたい首相が委員会に出て個別について答弁するということは少ない。米国でもそうだが、その中において党首討論というものが導入された。日本は両方あるものだから、片山さんが指摘されたようなことになったのだろう」
「消費税については、われわれも適切に判断していきたいと思っている。憲法については21世紀にふさわしい日本のあり方について、御党が勇気を持って考え方を示していることについては敬意を表したいと思う。われわれは示しをしている憲法草案の中からこれを何が何でもということは申し上げたことはないのであり、私たちの考えはそうですよということを示ししている中で、では憲法審査会で議論する、その中で、では今これが必要ですねと収斂していけば、でも自民党の出している草案、このままであれば賛成できないということであれば、私たちも柔軟に対応していきたいと考えている」
「憲法裁判所、あるいは教育の無償化等についてもご提案いただいた。そういうことについても、しっかりと建設的に審査会で党と党が案を持ち合って議論が収斂していくことを期待したいと思う。また片山委員もこれからも元気で頑張っていただきたいと思う」
=おわり
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