骨太方針素案、「1億総活躍」へ財政出動 子育て支援や消費喚起が柱
政府は18日開いた経済財政諮問会議で、経済政策の指針となる「骨太方針」の素案をまとめ、同日に1億総活躍国民会議を開いてまとめた「1億総活躍プラン」に盛り込んだ子育て支援や消費喚起策への財政出動を打ち出した。参院選を意識し家計支援策を並べたが、財源は「アベノミクスの成果」を活用するとし事実上棚上げした。
内閣府は2017年4月に予定通り消費税率を10%へ引き上げる前提で策定したと説明。「予算や税制を通じた消費喚起策や可処分所得の増加策」で環境を整備すると記述した。ただ、課題となる増税後の反動減対策を明示することは見送られた。
政府は与党と調整した上で今月末に閣議決定する予定だ。
素案は「アベノミクスの成果」として景気回復による税収増や歳出削減効果を挙げ、これを財源に待機児童対策などを拡充する方針を掲げた。ただ、景気が低迷する中で思惑通りに税収が伸び続ける保証はなく、安定的な財源と見なすことには異論も出そうだ。
景気停滞の主因となっている個人消費の低迷を打開するため、取得額を上回る買い物ができるプレミアム商品券の発行や、全国規模の一斉セールの開催を検討。成長戦略関連では人材不足を見据え、ITの活用に加え、中長期的な観点から外国人の受け入れを具体的に検討するとした。20年度に基礎的財政収支を黒字化する財政健全化目標を堅持することも明記した。
1億総活躍プランでは、柱となる働き方改革で、非正規労働者の待遇を改善する「同一労働同一賃金」の実現と法整備を明記した。正社員との賃金差を欧州並みに縮小させる。また残業時間の上限設定を検討し、長時間労働の解消を目指す。
来年度から保育士の月給を約6000円引き上げ、経験を積んだ職員は月4万円程度上がるよう手当てする。介護職員も月平均で1万円上げる。このほか21年度末までに「名目国内総生産(GDP)600兆円」、25年度末までに「希望出生率1.8」と「介護離職ゼロ」の達成を掲げた。子育て支援や社会保障を充実させ、「半世紀後も人口1億人を維持する」と強調した。
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