都選管のアニメ映画 「バカにしている」と批判殺到 大切な説明全くなし?
東京都選挙管理委員会が制作した若者向け選挙啓発動画の1シーン(都選管提供)
選挙権年齢が18歳以上に引き下げられる今夏の参院選を控え、東京都選挙管理委員会による啓発動画が物議を醸している。アニメーションの世界を舞台に、ひたすらアニメキャラやタレントが「18歳から選挙権!」と連呼する内容で、「低俗だ」などと辛辣(しんらつ)な意見が相次いでいる。
架空の都市「TOHYO都(とうひょうと)」が動画の舞台。若者に人気のタレント2人が、都非公認キャラクター「東京都くん」の案内を受け、“都内”をめぐりながら投票する。高校生のキャラたちが「モテたい」など、選挙とは直接関係がない願いを込めながら投票するシーンもある。
動画内容について、インターネット上では「印象に残ることが大事」と擁護する書き込みもあるが、「バカにしている」「都民の税金ってくだらないことにばかり使われてるね」などと非難が多数を占めた。都選管にも電話やメールで批判が寄せられている。
都選管によると、参院選に向けた若者対象の啓発費は平成28年度で計約5千万円。今回の動画の制作費は単体で算出していないという。都選管は「内容よりも制度が変わることを知ってほしかった。興味を持ってもらえるよう気軽で親しげなアプローチをしたかった」と説明する。
青森中央学院大の木村良一名誉教授(政治学)は、18、19歳への周知徹底との動機は「理解できる」とした上で、「なぜ選挙が必要かなど大切な説明が全くない」と不満を漏らす。
「論評に値しない」と断じるのは国際医療福祉大の川上和久教授(政治心理学)。若者への啓発の難しさを指摘し、「正攻法でやっても効果が上がらず、他にやりようがないのだろう。子供っぽいことをやらずとも、若者が選挙に行くよう常に啓発を続ける必要がある」と話した。
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