離脱派に広がる「後悔」=「Regrexit」(ブリグレット) 「投票し直したい」続出

英EU離脱

 【ロンドン=岡部伸】欧州連合(EU)からの離脱を決めた国民投票をめぐり、英国民が戸惑いを強めている。ソーシャルメディアなどで離脱へ投票したことを「後悔している」との告白が続出。離脱派の一部主張の誤りも判明し、国民投票のやり直しを求める署名が増え続けており、投票の波紋は広がるばかりだ。

 ツイッターでは、Regret(後悔)とExit(離脱)を掛け合わせた「Regrexit(リグレジット)」、あるいはBritain(英国)と合わせた「Bregret(ブリグレット)」といった造語も生まれた。

 英BBC放送によると、マンチェスターのアダムさんはインタビューで、「私の票にあまり意味はないと思っていた。どうせ残留だろうと予想していたから」「キャメロン首相の辞任表明には、正直言って仰天した」と述べた。

 さらに投票結果の判明後、同放送のウェブサイトに「残留派が勝利すると思って何も考えずに軽い気持ちで離脱派に票を投じた。(国債や株価が急落するなど)大騒動になったことを憂慮している」などの投稿が寄せられた。離脱に投票した女性は同放送に、「2度目の機会があれば残留に入れる」と打ち明けた。

 26日発表のサーベイション社の世論調査結果によれば、離脱投票者の7%が「離脱に入れなければよかった」と悔いており、これは113万人に相当。実際の投票で離脱が残留を上回った127万人に近い。

 投票結果が判明後、株価下落など経済への影響が一気に表面化し、危機感を強めたことも背景で、選管に「自分の投票先を変えられないか」との問い合わせが多数寄せられている。

 さらに、離脱派の指導者が虚偽のPRをしていたことが判明したことも離脱支持者は不信感を募らせた。

 離脱派は、英国がEU加盟国として支払う拠出金週3億5000万ポンド(約480億円)を国民医療サービスの財源にしようと主張していた。だが、残留派は、EUから英国に分配される補助金などを差し引くと週1億数千万ポンドであると指摘し、離脱派を牽引してきた英国独立党(UKIP)のファラージ党首も24日のテレビ番組で誤りを認めた。

 国民投票の結果判明直後の訂正だけに、ツイッターでは「うそを信じてしまった」「離脱への投票を後悔している」と離脱への投票を悔やむ書き込みがさらに増加。英政府に2度目の国民投票を求める署名は400万人に迫っている。

 議会を解散し、総選挙でEU離脱の是非について民意を改めて問うべきだとの声も出ているが、任期途中での解散には高いハードルがあり、実現は難しいとみられている。