参院選、与党が勝利 アベノミクスに一定の信任
自民党の稲田朋美政調会長(左)と握手を交わす茂木敏充選対委員長=10日午後、東京・永田町の自民党本部
第3次安倍晋三政権発足後初の大型国政選挙となる第24回参院選は10日、投開票された。改選121議席のうち自民、公明の与党が計61議席以上を獲得し、安倍首相(自民党総裁)が獲得議席目標に掲げた「与党で改選過半数」を達成することが確実となった。
安倍首相が悲願とする憲法改正に前向きな勢力が、改憲の国会発議に必要な3分の2(非改選と合わせて162議席)以上を確保するのは濃厚な情勢だ。
今回の参院選は、安倍首相の経済政策「アベノミクス」の是非に加え、民進、共産、社民、生活の野党4党が廃止を主張する安全保障関連法や、憲法改正などが主要な争点となった。
経済政策をめぐっては、安倍首相が「アベノミクスは決して失敗していない。やるべきことは、この道をしっかりと力強く前に進んでいくことだ」と継続を訴えたのに対し、野党は「アベノミクスは完全に壁にぶち当たっている」(民進党の岡田克也代表)と対決姿勢を強めた。
総務省発表の午後6時現在の投票率は全国平均32.49%で前回13年の同時刻と比べ0.15ポイント下回った。期日前投票は前回と比べ23.47%増えた。
「18歳選挙権」が国政選挙で初適用されたほか、人口が少ない隣接選挙区を統合する「合区」が導入された。
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