トランプ氏に外交・安保のプロ50人が非難声明 「米史上で最も無謀な大統領になる」
【ワシントン=加納宏幸】歴代の米共和党政権で外交・安全保障を担当した元高官50人が共同声明を発表し、同党大統領候補のトランプ氏を「米国史上で最も無謀な大統領になる」と非難し、11月の本選で投票しないと表明した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は8日、ロシアに関するトランプ氏の一連の発言が元高官による署名の一因になったと伝えた。
共同声明に名を連ねたのは、ネグロポンテ元国家情報長官、ヘイデン元中央情報局(CIA)長官、ヒルズ、ゼーリック両元通商代表部(USTR)代表ら。日米関係に詳しいマイケル・グリーン元国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長も署名した。
声明は、トランプ氏が外交や安全保障の基本的な知識にも欠けているとし、「大統領や米軍最高司令官に不適格であり、わが国の国家安全保障を危険にさらす」と断じた。
また、「常軌を逸した行動により緊密な同盟国を心配させてきた」とし、核兵器のボタンを持たせるのは危険であると指摘した。
トランプ氏は最近、民主党大統領候補、クリントン前国務長官のメールをハッキングするようロシアに求めたことや、同国によるウクライナ南部クリミア半島併合を容認する発言をしたことが批判されている。
オバマ米大統領をおとしめるためロシアのプーチン大統領を持ち上げる発言も繰り返すトランプ氏を「ロシア政府の無自覚の工作員」(モレル元CIA副長官)とする声も出ている。ニューヨーク・タイムズ紙によると、ロシアをめぐる一連の発言で署名に踏み切った元高官もいる。
これに対し、トランプ氏は8日の声明で、署名者を「権力にしがみつこうとする失敗したワシントンのエリートだ」と批判した。
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