臨時国会に潜む火種 焦点のTPP、輸入米価格偽装で紛糾も
第192臨時国会が召集され、衆院本会議で所信表明演説をする安倍晋三首相=26日午後、国会(斎藤良雄撮影)
政府・与党は臨時国会で成長戦略の要となる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)承認案・関連法案の成立を目指す。だが、米大統領選で民主共和両党候補がTPP反対を強めていることに加え、14日に表面化した売買入札による輸入米の価格偽装問題が審議の火種になりそうだ。政府はTPP発効を見据えた農業改革も同時に進めるが、どこまで改革に踏み込めるかも焦点となる。
輸入米の価格に調整金が支払われることで、国産米と同水準の価格に維持されていたとされる輸入米価格偽装問題。政府はこれまで、輸入米と国産米の価格はほぼ同水準のため、TPPで米国などからの輸入米が増えても国産米への影響はないと説明してきた。
それだけに、野党は「問題が事実なら、政府が示すTPPの影響試算は信用できない」などと問題視。米国でのTPP承認手続きが不透明さを増していることを踏まえ、TPP反対に向けた追及を強める構えだ。
一方、肥料や農薬など農業生産資材の価格引き下げに向け、資材流通をほぼ独占する全国農業協同組合連合会(JA全農)の改革なども課題となる。JA側との攻防が激しくなりそうだ。
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