「TPP、早期発効大きなチャンス」安倍晋三首相、所信表明演説 野党、徹底抗戦、審議の山場に
臨時国会
衆院本会議で所信表明演説する安倍晋三首相=26日午後、国会・衆院本会議場(宮川浩和撮影)
第192臨時国会が26日召集され、安倍晋三首相が衆参両院の本会議で所信表明演説を行った。政府・与党は臨時国会で、成長戦略の要となる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)承認案・関連法案の成立を期す考え。野党は徹底抗戦の構えを見せており、TPP審議をめぐる攻防が最大のヤマ場となりそうだ。
首相は所信表明演説でTPPについて「早期発効を大きなチャンスとして、(農林水産物輸出額の)1兆円目標の早期達成を目指す」と強調。承認案と関連法案の成立を急ぐとともに、農業の構造改革も合わせて進める考えを示した。
意欲を示す憲法改正については、改憲条項の絞り込みに向け「与野党の立場を超え、憲法審査会での議論を深めていこう」と呼びかけた。天皇陛下が意向を示された「生前退位」をめぐっては有識者会議で議論を進める考えを表明した。
経済政策では、事業規模28兆円超の経済対策で、デフレ脱却を目指す姿勢を改めてアピールし、経済再生に「あらゆる政策を総動員する」と強調した。政権の目玉政策である「働き方改革」では同一労働同一賃金の実現に向け「新たなガイドラインを、年内を目途(もくと)に策定する」と訴えた。
外交では、ロシアのプーチン大統領の12月訪日で北方領土問題の解決、平和条約締結に向けた交渉に意欲を表明。中国を念頭に、東・南シナ海での一方的な現状変更の試みは「認められない」とし、国際法に基づく解決の必要性を説いた。
衆参両院は26日の本会議で、5回目の核実験を9日に強行した北朝鮮に対し「断じて容認できない暴挙」として抗議決議をそれぞれ全会一致で採択した。これを受け、首相は「今回の核実験は新たな段階の脅威だ」と述べ、日本独自の制裁も含め「断固として対応していく」と決意を示した。
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